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歯周病とは

歯周病とは

歯周病とは

歯と歯ぐきの間から入ったバイ菌が、歯肉に炎症をひき起こし、さらに、歯肉の中にある歯槽骨(アゴの骨)を溶かしてしまう、これが歯周病(歯槽膿漏)という病気です。

歯周病のメカニズム

メカニズム その1 <細菌の繁殖>

歯垢(プラーク)や歯石がたまると、ここをかっこうのすみかとして歯と歯肉の境や歯と歯の間、歯のくぼみなどに細菌が繁殖します。この細菌こそが歯周病を引き起こす原因となります。

歯垢(プラーク)とは

歯のくぼみ、溝についている細菌が歯垢です。歯の表面で育ったバイ菌が主成分です。
この細菌は、人間の口に入る食物をエサとして、増加する性質があります。そしてこの細菌が格好のすみかとしているところが、歯と歯肉の境、歯と歯の間や、歯のくぼみなどです。

歯垢から歯石へ

歯垢の中の細菌は、唾液の中のカルシウム成分と混ざり歯石(しせき)をつくります。目の非常にこまかい、小さな空洞のある軽石状のものが歯石です。歯石には栄養分が含まれているため細菌にとっては非常にありがたい「たまり場」でもあります。
また、歯石は、古くなるにつれて、どんどん硬くなっていき、ブラッシングでは取れません。

メカニズム その2 <歯肉炎>

歯肉炎

歯肉炎というのは、歯肉と歯肉線維が炎症を起こした状態で、歯の根のまわりの柔らかい組織だけが、歯垢の中に含まれている細菌によって侵されている状態です。
この歯肉炎がすすむと歯周病になるのですが、歯肉炎になれば必ず歯周病になるとは限りません。
年齢や体の抵抗力、そして細菌の種類、歯肉の性状によってまちまちです。


メカニズム その3 <歯ぐきから血が出る>

出血するしくみ

出血するのは、歯と歯肉の間にポケットができ、その内側の歯肉に炎症が存在するからです。
そこへ歯ブラシをかけたり、リンゴをかじったりして物理的な刺激を与えると、血がにじみでるというわけです。
歯ぐきから血が出るということは、細菌がそこに存在しているということであり、歯周病の徴候といえるでしょう。

出血する場所

歯肉の内側

血が一番多くでるのは、細菌に接している歯肉の内側です。
ポケットが深いほど悪質な嫌気性菌が繁殖している可能性があります。

歯肉の外側

歯肉の外側から出血することもあります。
この場合、ポケットの底はかなり強い炎症を起こしていることが予想されます。

痛みについて

歯周病は、上記のとおり、歯ぐきに物理的な刺激を与えると出血はしますが、一般的には痛みはありません。そのため、歯周病のことを別名「沈黙の病気」ともいわれています。

メカニズム その4 <歯の根と歯肉がはがれ、歯槽骨が溶ける>

歯肉だけに起きていた炎症がさらに進行し、歯の根の方に侵入していきます。
骨と歯根膜を溶かしながら細菌が侵入してくると、炎症した病気の組織である歯肉などは歯の根と離れていきます。歯肉の組織がおかされてしまうために、歯の根に接着していることができなくなるからです。歯周炎の原因となる細菌は、さらに歯の根を溶かしていくことになります。
最終的には、歯の根のまわりの骨をほとんど溶かしてしまうため、歯はそこにとどまることができずに抜け落ちることになります。





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